スティールダイバー
購入者は父上。注文した当初は楽しみにしていたものの、詳しい操作方法が公開されて難しそうな印象を受けたり、6月のバイオマーセ3Dの練習を兼ねて再開したバイオ5のマーセにハマったりして、潜水艦どころではなくなってしまったそうです。で、拙者にゆずってくれました。ラッキー。
本作はそれぞれ操作やルールの異なる3つのモードで潜水艦を操って遊ぶゲーム。ジャンルはアクションとなっていますが、モードによってシミュレーションやシューティングのような部分もあったり。
横スクロール操縦アクションな「潜水艦モード」、ジャイロセンサーを使って遊べる「潜望鏡モード」、TBS風味な対戦が楽しめる「海戦モード」。
とりあえず、一通りのモードを試してみたので以下簡単な紹介を。
● 潜水艦モード
19XX年 弱小国家に侵略を企てる軍事国家に対し、
侵攻を食い止めるべく、各国の精鋭乗組員を集めた
潜水艦部隊が平和維持のため秘密裏に組織された。
後にその部隊は・・・「スティールダイバー」と呼ばれた。
漠然と潜水艦で戦えーってんじゃなくて、一応設定があるみたいです。
このモードのルールは2つ。ステージごとに定められた目標をクリアする「ミッション」と、制限時間内にステージのゴールにたどり着く「チャレンジ」です。「ミッション」の方は前線基地や密林地帯といった風景がありますが、「チャレンジ」はスパIVのトレーニングステージみたいなシンプルな見た目。とはいえ、どちらも曲がりくねった道や魚雷で爆破する障害物があったりするので、操作はけっこう忙しく、一筋縄ではいきません。
自分のクリアタイムと使用した潜水艦(小型,中型,大型の3種類)がランキング形式で記録されていき、トップスコアのデータは次回以降「マイゴースト」として表示させることが可能になります。それとは別に、あらかじめ用意された「スタッフゴースト」もあり、こちらは初回から表示させて遊べます。スタッフのタイムを上回れば「勲章」がもらえますが、岩を破壊して水流を発生させてそれに乗るなど、ステージ中のギミックもフル活用してくるので、初見で勝つのはほぼ無理。そこそこ速いので練習は必須かも。
● 潜望鏡モード
手に持った3DS本体を潜望鏡に見立てて、体ごとクルリと回れば、あら不思議。ジャイロセンサーを使った操作ながら、横方向への回転しか反映されないので、想像以上に意識した方向をサッと向いてサッと止まれます。ARゲームズその他で体勢を維持するの難しかったよって方でも安心。
周囲を取り囲んで移動する敵艦を捕捉したら、Aボタンで魚雷を発射。敵艦から爆雷が投下されるのが見えたら、Bボタン押しっぱなしで潜行して回避。操作もルールも一番簡単で分かりやすいモードです。
しかしながらこのモード、コースが3つしかない上にいずれも2,3分で終わってしまいます。多分これ、後述の「海戦モード」の練習の位置づけなんじゃないかと。魚雷の弾数無限なのもそのためだと思います。
ちなみに、下画面のレバーやボタンだけを使って遊ぶこともできます。
● 海戦モード
相手と交互にユニットを動かすターン制ストラテジーの要素と、まるまる潜望鏡モードのアクションを使った潜水艦バトルが合わさった、特殊なモードです。と書くと、なんか取って付けただけみたいに感じてしまうかな?個人的にはこのモードが一番面白いと思いました。
敵、味方ともに使えるユニットの数は同じ。敵陣への侵入とソナーによる索敵が可能で、唯一魚雷を発射できる最強ユニットの潜水艦×1、爆雷を攻撃手段に持つ3隻または5隻で編成された護衛艦ユニット×4、攻撃手段を持たず各プレイヤーの防衛対象となる5隻で編成された輸送船ユニット×1。マップごとに広さの違うヘックスで形成された海を舞台に、お互いのプレイヤーは相手の潜水艦か輸送船団のどちらかを撃沈すれば勝利となります。詳しいことは
公式ページかゲーム中のマニュアルを参照してくだしあ。
初回はコツがまったく分からず、こちらからは全然攻めずに、護衛艦を狙ってきた敵潜水艦に地道に爆雷を投下して醍醐味も分からないうちにいつの間にか勝利という結果に終わってしまいました。で、その時は1回の攻撃で4発も魚雷飛ばしてくるなんて潜水艦ズルいなぁとか思ってたわけですが、どうやらこのモードはそのズルいくらいに強い潜水艦でお互いにガンガン殴り合ってユニットを沈めていくのが基本みたいです。護衛艦でチマチマ命中率1/3の爆雷を投下するゲームではなかったということです。
とりあえず、敵陣に潜水艦をすっ飛ばす。周囲に「?」マークが多ければソナーを使って様子を探る。潜水艦への攻撃の有無や移動範囲を考慮して、敵の輸送船団がどのユニットかを判別する。目標が絞れたら突撃して魚雷で一網打尽。このセオリーを理解したら一気に面白くなりました。ボードゲームとかであるバトルシップゲームと違って、ユニットを移動させて隠すことができるのはゲームならではのポイントですね。
アニメーションの早送りやスキップができなかったり、爆雷攻撃の攻防がただの運ゲーだったり、物足りない部分もあるにはるけれど、これはこれで面白いです。初見は微妙かなーと思いましたが、いやはや。
というわけで、まだ合計で2時間くらいしか遊んでませんがファーストインプレッションでした。面白いけど色々と地味で、やり初めから面白みが分かる類のゲームではないので、人を選ぶかもしれませんが、拙者は割りと気に入りました。セーブデータを強くしていくのではなく、プレイヤースキルの成長を味わうのがメインとなる、アーケードゲームやボードゲーム的な楽しみ方が適した作品になっています。
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「海戦モード」のシミュレーション+アクションというルールで、FCの『ゴジラ』を想起したのは拙者だけではないはず……。